消息不明から40年 色あせない植村直己の精神
1984年2月13日のことでした。世界的な登山家・冒険家の植村直己さんが、アラスカにある北米最高峰のマッキンリー(現名称はデナリ)で無線交信後、消息を絶ちました。その前日、43歳の誕生日を迎えた2月12日に世界初となる厳冬のマッキンリー単独登頂を果たし、下山しているさなかでした。それから40年。遺体は今も見つかっていません。
世代によって、名前を聞いてピンとこない方もおられるでしょう。植村さんは1941(昭和16)年、兵庫県北部の但馬地域に位置する城崎郡国府村上郷(現豊岡市