記者が取材途中に出合った気になるものを紹介するコーナー「まちをあるけば」。2004年に地域のニュースを掲載する紙面で始まり、今も続いています。取り上げる話題は「ニュース」に限りません。それだけにセンスと文章力が問われます。今回は紙面に登場した「なんでここに?」なものを播州人3号が集めました。
まずは2階壁面にある出入り口です。
高すぎるドア 誰が出入り?
神戸・長田の銭湯
下を向いて歩いていては気付きません。
たとえ気付いたとしても直接、理由を聞くことはないでしょう。
経緯を読めば納得です。重要な役割があったことが分かります。
次の「発見」も記者の目線がポイントです。
商圏も大きく? たか~い看板
神戸・中央区のコンビニ
ふと見上げた先に看板を見つけたときは、さぞ驚いたでしょう。
美しく時重ねる〝天国への階段〟
神戸・北区の林道
森のオブジェのようです。
「何のために?」。登山客が気にするのも分かります。
不思議な建造物は街中にもあります。
高級住宅街に「川のない橋」
芦屋
国内屈指の高級住宅街にある不思議な橋です。
文学作品のタイトルをさりげなく出したところにセンスが光ります。
次も橋の話題です。果たしてその用途は?
妖怪が潜む? 行き場ない橋
神戸・東灘
こちらは妖怪を登場させる展開です。
橋として使われた後、建物の改修などでその役割を終えたのでしょう。
次のマンホールも完成後に造られたようです。
ブロック塀破り開閉?
神戸・兵庫区
点検も含め、これまで開ける必要はなかったのでしょうか。
「どうやって?」と思わず口にしてしまうビルも見つかりました。
幅はドア分 超縦長ビル
神戸・中央区
外観以上に、中の構造が気になります。
いずれも取材の合間に歩くだけでなく、取材先の情報も参考にしながら探したネタです。単なる紹介とせず、なんでそうなったのかの背景まで調べています。
作家の赤瀬川原平さんらによって広められ、無用の長物を見つけて報告する「超芸術トマソン」や「路上観察学」に似ていませんか。
面白がる記者の個性が記事にも反映されるせいでしょうか、キラリと光る原稿は若手に多い気がします。
<播州人3号>
1997年入社。街中の不思議なものを探し歩く人も紙面に登場します。10年ほど前に話を聞いた女性は、古い琺瑯(ホーロー)看板や「飛び出し坊や」の写真を撮り歩き、分類してホームページで紹介していました。「モノに出会い、その背後にいる人を感じられることが楽しい」と当時の紙面にあります。奥の深い世界ですね。
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