見出し画像

よそにないん?兵庫が誇るご当地スーパーたち

 みなさんこんにちは。神戸市須磨区出身、須磨区在住のスパイス坊やです。長引くコロナ禍で、旅とは縁遠い日が続きますね。人が多い場所へ行くのを避け、暮らしの中での外出は、スーパーで買い物するぐらい…という方も多いのではないでしょうか。そんな日々の買い物に、ほんの少しのスパイスになればと、今回は地元、兵庫県の代表的なご当地スーパーを紹介します。
 あの店も、この店も、実は兵庫だけ!?
 そんなことを考えると、なんだか愛着が増しますね。

コロナ禍の「ニューノーマル」商機に

トーホーストア

(本社・神戸市東灘区)
 赤い看板が目印のトーホーストア。神戸市や明石市、三木市などに店を構えており、見覚えのある人も多いのでは。2021年には、コロナ禍のニューノーマルを見据えた新店をオープン。「時短」「健康」をテーマにした売り場を設け、他店でも強化を図るとしています。

レンジで温めるだけで食べられる時短商品コーナー

 食品スーパーのトーホーストア(神戸市東灘区)は、新型コロナウイルス禍によるニューノーマル(新常態)を見据えた店舗を同市灘区に新設した。「時短」「健康」をテーマにした売り場を設け、総菜やカット野菜などの品ぞろえを強化。日本酒をはじめ酒類も充実させ、家飲み需要を取り込む。 「トーホーストア阪神大石駅店」を同駅高架下で開業した。売り場面積は844平方メートルで、年商目標は6億5千万円。同社の新規出店は約2年ぶり。
 時短商品は仕事帰りの駅利用者らがターゲット。自宅での夕飯、翌朝の朝食向けに総菜やカット野菜の品ぞろえを増やした。電子レンジで温めるだけで食べられる商品のコーナーも初めて設けた。 
 家飲み需要もにらみ、クラフトビールや海外ビールなどアルコール類を増強。地元・灘五郷にある酒造10社の日本酒を一堂に集めたコーナーも開設した。新型コロナ禍で健康食品への注目が高まったことを受け、ナッツや海藻類、ドライフルーツも増やした。
 同社は「感染の再拡大で自宅消費の傾向がさらに高まっている。時短や健康増進につながる品ぞろえを他店でも強化していきたい」としている。

2021年1月20日付朝刊より 

本社物流拠点で配送を一括管理

マルアイ

(本社・加古川市)
1953年に創業したマルアイは、神戸、加古川、姫路などで店舗を運営。2019年には、本社に生鮮食品や総菜を配送する物流拠点が完成し、物流の効率化を図っています。ホームページでは、店内で流れているテーマソングを聴くことができます。「まるごとアイを マルマルマルアイ」のフレーズが耳に残りますね。

マルアイが完成させた物流拠点「マルアイロジスティクスセンター」

 兵庫県内で食品スーパーを展開するマルアイが、加古川市神野町の本社で建設を進めていた物流拠点「ロジスティクスセンター」が20日、完成した。3階建て延べ2万3千平方メートルに冷蔵・冷凍庫を備え、全店舗に生鮮食品や総菜を配送する。11月から稼働する。
 県有地などを取得し、敷地約6・5ヘクタールのうち約2・8ヘクタールの区画を先行開発し、昨年5月にセンターを着工した。併設して今年2月、本社を同市加古川町から移転し、新店舗も開いた。土地取得などを含めた総投資額は約100億円。
 これまで食品会社に依頼していた店舗への配送を自社で一括管理することで、必要な数を適時に納品できるなどの効果が見込めるという。運営は物流管理会社に委託する。
 センター稼働により、現在の62店舗売上高670億円から、3年以内に70店舗800億円を目指す。今年5月に就任した藤田佳男社長は「センターを成長のシンボルとし、さらに店舗網を広げたい」と話した。

2019年9月21日付朝刊より

姫路の雄、まちの活性化にも一役

ボンマルシェ/プチマルシェ

(銀ビルストアー運営/本社・姫路市)
 ボンマルシェ/プチマルシェは、県内14店舗のうち5店舗が姫路に集中。残る9店舗も播磨地域で、他府県どころか、神戸・阪神間にも店舗はありません。かつては社名の「銀ビルストアー」でしたね。2005年には、姫路市中心部にあった複合型飲食施設「姫路ひろめ市場」跡地に「地元企業として中心市街地の活性化に役立ちたい」と出店。超地元密着型スーパーとして、存在感をみせています。

閉鎖されていた姫路ひろめ市場跡にオープンした「ボンマルシェ大手前店」

 経営不振のため昨年十月に閉鎖された姫路市の複合型飲食施設「姫路ひろめ市場」跡に、地元スーパー・銀ビルストアー(本部・姫路)が出店することになった。十八日、同社が発表した。同市場の閉鎖後、再出店が決まったのは初。四月から改装し、五月の連休明けの開店を目指す。
 出店するのは、同社が展開する食品スーパー「ボンマルシェ大手前店」(仮称)。店舗面積は同市場跡一階の延べ約千百三十平方メートル(うち売り場は八百平方メートル)。
 高齢者や少人数世帯が多い中心市街地の立地を踏まえ少量パック商品を充実させるほか、播磨産の食材もそろえ、郊外の量販店に対抗する。年間売り上げ目標は約十億円。
 銀ビルストアーの大塚英木社長は「中心市街地は厳しい状況にあるが、地元企業として活性化に役立ちたい」と話しており、同市場の運営会社社長や管財人に出店を申し入れた。
 同市場は二〇〇三年四月、ダイエー跡地にオープン。飲食や雑貨、スーパーなど計五十二店が出店したが、客足が伸びず、昨年十月、破産宣告を受けた。元出店者の一部が賠償請求を起こしている。

2005年3月19日朝刊より

移動スーパー事業にも取り組む地域密着店

カワベ

(本店・相生市)
相生、たつの、宍粟、姫路市と太子町の4市1町で店舗を運営するローカルスーパー。過疎化でスーパーが撤退し、「買い物難民」になった高齢者らの助けになればと、軽自動車で生鮮食品などを届ける移動スーパー事業にも取り組んでいます。

カワベ山崎店を拠点に運行する移動スーパー

 スーパーの撤退で買い物環境が悪化している宍粟市波賀町などで8日から、軽自動車を利用した移動スーパー「とくし丸」の運行が始まる。スーパー「カワベ山崎店」(同市山崎町三津)を拠点に、利用希望があった約120世帯の玄関先まで週2回訪問する。
 徳島市の企業がノウハウを提供する移動スーパーで、カワベの西播磨の店舗では4台目。販売エリアは山崎町の北部と南部、一宮町南部、波賀町南部で、生鮮食品や総菜、日用品など約600品目を、店舗での定価に各10円を上乗せした価格で販売する。
 車の運転や販売は、個人事業主の置塩賢二さん(48)=姫路市夢前町=に委託する。置塩さんは会社員として電気工事の仕事をしていたが、買い物に困っている高齢者らの役に立ちたいと今年6月に退職。とくし丸の運行事業に応募し、同店を拠点に活動することになった。
 7月からカワベの従業員らと4人で約6千軒を訪問し、需要を調査。利用希望者が採算ラインの120軒を超えたことで運行が決まった。
 置塩さんは「お客さんと会話できるのが楽しみ。高齢者の見守り活動にも協力したい」と話していた。

2020年10月8日朝刊より

食品ロス削減へAIで需要予測

マイ・マート

(本社・洲本市)
淡路島内のみに店を構えるマイ・マート。食の宝庫にありながら、過剰在庫から生まれる食品ロスに正面から向き合い、「午後6時、品切れOK」の方針を掲げています。過去の売り上げや天候との関係性などをAIが分析する需要予測の取り組みは、業界内外から注目されています。

閉店2時間前、寿司コーナーの陳列棚には1パックが残るのみに

 午後6時以降、品切れOK―。淡路島内にスーパー8店舗を展開するマイ・マートが、こんな社内方針を鮮明にしてから8年になる。
 洲本市納の店舗をのぞいた。閉店まで2時間を切った午後6時すぎ、すしコーナーのにぎりずしパックは残り一つ、総菜売り場の陳列棚は半分以上が空だ。
 岩本裕介店長(34)が、前日に売れ残って廃棄する商品を手にした。かまぼこと漬物の2品。「数年前まで、買い物かご3個分くらい出るのが当たり前だった。今は年に何度かゼロの日もある」と話した。
 持続可能な開発目標(SDGs)が国連サミットで採択されたのが2015年9月。マイ・マートの変革スタートは13年ごろで、食品ロス削減の機運が盛り上がる前だった。一つでも多く売ろうと、閉店間際まで品ぞろえを保つのが当時の常識だった。廃棄が出るのは仕方ないとされていた。
 電機メーカーの技術者を経て08年に入社した橋本琢万社長(42)は、現場で1日に出る廃棄商品の多さに驚いた。「もったいない。一つ一つの商品を大切にしたい」と感じていた。午後6時以降、陳列棚が空になっても新たな品出しはせず、総菜を追加して加工するのもやめた。「客に受け入れられるのか」。不安がる従業員もいた。
 大学院で人工知能(AI)を研究した橋本社長が、商品の需要を予測するシステムを作った。過去の売り上げの推移、天候との関係性などをAIが分析する。日々、客が買い求めるであろう数をはじき出す。
 売り場の責任者は、タブレット端末に表示される予測を基に、地域イベントなどAIが考慮できない情報を加味し、実際に発注する数を入力。販売機会の損失が拡大しないようにする。
 売上額に対して廃棄商品の金額の割合を表す「ロス率」は約2%となり、取り組み以前の約10%から大幅に減った。売り上げは維持できているといい、橋本社長は「採算を考え、企業活動として続けられるかが重要だ」と話す。

2022年1月4日朝刊より

いかがでしたか?
僕は、旅行先でその街のスーパーに行くのが大好きです。
鮮魚やお総菜のコーナーは違いが大きくて楽しいところですし、地域性が強いみそやしょうゆ、だし関係も見どころ。初めて見る菓子パンと出会っては、家まで待ちきれずに帰り道で食べてしまいます。
でも今は、コロナ禍で旅行に行けません。
そこで、地元を知る良い機会をもらったと思って、兵庫県内のスーパーについて調べてみました。ご存じのように、県内は広く、まだまだたくさんのスーパーがあります。「こんな店もあるよ」「この店の○○コーナーは品揃えがすごい」など、みなさんからの愛がこもった情報をお待ちしています。

〈スパイス坊や〉
2009年入社。神戸・三宮のインド料理店のアルバイト経験から世界の料理に興味を持つ。インド料理⇄中華料理のブームを個人的に繰り返しており、自宅にある使いかけの香辛料、調味料の多さでは社内一を自称している。

#ご当地 #スーパー #トーホー #マルアイ #ボンマルシェ #カワベ #マイ・マート