神戸新聞公式「うっとこ兵庫」
もしかして並びました⁉ ポートピア、B-1、卵かけご飯…。紙面に登場した長~い行列
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もしかして並びました⁉ ポートピア、B-1、卵かけご飯…。紙面に登場した長~い行列

神戸新聞公式「うっとこ兵庫」

人の集まるところに記者は訪れます。人数宇が多いほどニュースになりますが、予想をはるかに超えるにぎわいに遭遇することがあります。「密」を避ける今では想像もできない―。そんな人が並び、待ち続けた行事やイベントを播州人3号が紹介します。

まずは虎ファンの執念ともいえる列です。
最大は「420分」。どうやって過ごしたのでしょうか。

<7時間待ち>
タイガースICOCA
阪神甲子園駅で先行販売

 購入まで「420分」―。西宮市の阪神甲子園駅で1日、阪神電鉄がプロ野球・阪神タイガース仕様のJR西日本発行IC乗車券「タイガースICOCA(イコカ)」を先行販売したところ、虎ファンが殺到。駅から甲子園球場手前まで100メートル弱の間に、何度も折り返す長蛇の列ができ、最大7時間待ちとなった。
 阪神と阪急電鉄は3月1日から、関西の私鉄などが発行するIC乗車券「PiTaPa(ピタパ)」に加え、イコカの販売を開始。阪神は特別に、タイガースの球団旗をデザインした5万枚と、マスコット・トラッキーの3万枚を用意し、3日までは甲子園駅に限って先行販売する。
 販売初日の1日、限定カードが購入できる駅の券売機前には早朝から数百人が並んだ。列の最後尾には待ち時間を示す看板が上がり、阪神は各駅の掲示板で混雑ぶりを伝えた。1枚の購入に40秒ほどを要し、急きょ券売機を増設したものの、行列は解消しなかった。
 午前9時前に到着した姫路市の2人は2時間弱並んで購入。お目当てのカードを手にほっとした表情で「この阪神のイコカが欲しかった」と語った。
 京都市山科区の男性(71)は午前5時半ごろに自宅を出て、同7時すぎに到着。1人2枚の購入制限があり、関東に住む阪神ファンの友人にプレゼントしようと、2回行列に並んで4枚購入。「さすがに3度目はやめとくわ」と笑った。
 阪神電鉄によると、この日は約8千枚が売れた。2、3日の販売は午前7時~午後6時を予定。4日以降は主要各駅で販売する。

(2019年3月2日付朝刊より)

用意した8万枚は8日間で完売。
販売する側も驚く反響だったのでしょう、5カ月後に6万枚が追加発売されたという記事が見つかりました。

続いては子どもたちに人気のあのキャラクターです。
会うのにこんなに時間がかかりました。

<4時間待ち>
神戸ハーバーランド
待ってたよ!アンパンマン
ミュージアム初日 1万8千人

 人気アニメ、アンパンマンのテーマパーク「神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール」が19日、神戸ハーバーランドで開業した。親子連れら約1万8千人が訪れ、最大4時間待ちの人気。原作者のやなせたかしさん(94)が駆け付け、コンサートを開いた。
 西日本初で横浜や仙台に続き全国4カ所目。有料のミュージアムと無料のモールがある。「ジャムおじさんのパン工場」など物語の世界を再現し、グッズなどの物販や飲食コーナーもある。
 この日は正午のオープンだったが、未明から並ぶ人も。入場した子どもたちはショーを見ながらキャラクターと一緒に踊り、夢の世界を楽しんだ。
 ステージでは、ばいきんまんなどのキャラクターとともに、やなせさんや、アンパンマン役の声優戸田恵子さんが登場し、観客を沸かせた。

(2013年4月20日付朝刊より)

神戸新聞本社近くにあり、親子連れでにぎわう施設です。
ほんの数年前までは飲食店前の行列も定番でした。

<5時間待ち>
豊岡 人気の専門店「但熊」の西垣源正さん
卵にかけた〝逆転人生〟
養鶏+稲作 単純な発想がブーム呼ぶ
中学時代に決意「ここで生きていく」

 人口約140人の小さな集落、豊岡市但東町栗尾にあり、年間約4万人が訪れる卵かけご飯専門店「但熊(たんくま)」。卵かけご飯ブームの先駆けとなり、週末の2時間待ちも珍しくないばかりか、人気テーマパークのアトラクション並みの5時間待ちも記録している。当初は周囲から「そんなものに客が来るのか」といぶかしがられたという〝逆転人生〟の養鶏農家、西垣源正さん(69)が近く、店を2代目に譲る。
 店名には「ツキノワグマも生息するほど自然豊かな但馬」という意味を込めた。しかしそれは「何もない田舎」でもある。
 そんな場所で注目を集めるようになった西垣さんの原点は、中学1年の弁論大会という。進学や就職で将来は都市部へと出て行く同級生が多い中で「自分はここで生きていく」と発表。高校卒業後、父親から西垣養鶏場を引き継いだ。
 高級な魚粉など約25種類の原料を自ら配合したエサを鶏に与えるなど、コストをかけたこだわりの卵。1万羽を飼育するものの、養鶏場の中では小規模といい、これだけでは生活できないため減農薬米の栽培も始めた。
 2001年には野菜直売所「百笑館」を開設。無休の運営と、新鮮な野菜は口コミで広がり、軌道に乗り始めた。一方、米は思ったよりも売れない。
 うまい卵とうまい米―。思案して思いついたのは「卵かけご飯専門店」だった。単純な発想だが、全国的なブームになる前のこと。アイデアを周囲に話すと「家で食べられる卵かけご飯なんて、わざわざ人が来るのか」と言われた。
 まず、知人の元すし職人を招いてご飯の炊き方を研究した。小さな釜で分けて炊くことで、炊きたてを提供する。みそ汁と漬物を合わせたシンプルな定食350円(現在は410円)。「安くて本当にうまいなら、遠くても足を運ぶはず」と信じ、06年に開店した。
 半年後にテレビで紹介されると、若者を中心に、予想をはるかに上回る人が押し寄せた。時を同じくして「365日たまごかけごはんの本」が出版されるなど、全国でブームに拍車が掛かった。
 10年には卵を使ったスイーツ店「番館」もオープン。翌年、養鶏場は農林水産業で最高の栄誉といわれる「農林水産祭・天皇杯」に選ばれた。
 雑誌の取材で訪れた作家森沢明夫さんは西垣さんに感銘を受け、「但熊」をモデルにした小説「ヒカルの卵」(徳間書店刊)を13年に出版している。
 西垣さんは「中学生の時の宣言を意地でやってきただけ。『但熊』はその集大成」とさらり。養鶏場など全てをまもなく、義理の息子の平岡康寛さん(48)が継ぐ。

2020年6月26日付朝刊より

次も「食」です。
5時間と比べると、短いですが、食欲をそそる香りや、目の前で食べる人を眺めながら待つのは大変だったでしょう。

<3時間待ち>
姫路でB―1支部大会初日は10万人が来場
姫路おでん、佐用ホルモン焼きうどん…
県内4団体も奮闘

 ご当地グルメの祭典「B―1グランプリ」の近畿・中国・四国支部大会が21日、姫路市の姫路城周辺で始まった。天候に恵まれ、同時開催の「はりまご当地グルメフェスタ」と合わせ、入場者は10万人(主催者発表)に上った。
 20団体が料理を提供した支部大会会場では「姫路おでん」「あかし玉子焼」「高砂にくてん」「佐用ホルモン焼きうどん」の県内4団体が出展、人気を呼んだ。グルメフェスタでは、小野市の「おの恋ホルモン焼きそば」や、赤穂市の「赤穂塩ラーメン」にも大勢の人が並んだ。
 姫路市の最高気温はこの日、平年値より3・7度高い27・2度(神戸海洋気象台調べ)。強い日差しが照りつける中、汗をぬぐいながら待ち続ける人の列ができた。

▼神戸や大阪 遠方からも/「待ったかいがあった」

 会場には県内外から、大勢の人が詰め掛けた。姫路市大塩町の母子は開会30分前から並んだ。高砂にくてんなど2品を食べた男児は「おいしかった」と満足げだった。
 太子町鵤に住む男性(53)は2時間半並び、秋田県の横手やきそばを購入。「待っただけあってとてもおいしい」。大阪市の男性(26)は「目当ての料理が3時間待ちと聞いて諦めた」と話した。
 現金では購入できない金券制と知らない人も多く、神戸市北区から来た夫婦)は「券を買うのに1時間以上かかると聞いた。現金で買える物産品だけ買った」と残念そうに話した。

2011年5月22日付朝刊より

冒険家のゴールを祝福するセレモニーもにぎわいました。
世紀の瞬間を待ちわびた人々です。
掲載された年月日にご注意ください。

<6時間待ち>
「堀江さんみたいに冒険したい」
世界一周達成 児童ら目輝かせ
炎天下500人 熱い出迎え

 「お帰りなさい」―。7日午後2時すぎ、西宮市西宮浜の新西宮ヨットハーバーに、単独無寄港世界一周を終えた堀江謙一さん(66)=芦屋市=のヨットが姿を見せた。桟橋近くから地元住民やファンら約500人が拍手と大歓声を送り、約8カ月の航行を終えた冒険家を迎えた。堀江さんは「夢はチャレンジしなければいつまでも夢のまま。皆さんもチャレンジする素晴らしさを知ってほしい」と、30年来変わらない精神を伝えた。
 この日、神戸の気温は今年最高の28・7度を記録。午前中の帰港予定が遅れたため、炎天下で朝から6時間待ち続けた人もいた。
 堀江さんの高校時代の先輩で、大阪府吹田市の男性(71)は「ようやった。彼だからできること。おめでとうと一言かけたい」。
 地元の幼稚園児や小学生らも、花束を持って駆けつけた。堀江さんのファンで、ノートに堀江さんの記事の切り抜きを張っている西宮浜小六年の女児(12)は、「世界を旅するヨットがこんなに小さいなんて。あこがれの人を間近で見られて、どきどきした」と興奮気味だった。
 航行中の堀江さんと電子メールの交換を続けていた奈良市の小学6年の女児(11)も母親と一緒に訪れ「私もいつか海を冒険してみたい」と目を輝かせていた。
 会見の最中、「私もまだヨットに乗っています。百歳まで何回でも冒険を続けてください」と、88歳という男性がエールを送る場面も。
 ヨットの設計を担当した横浜市の横山一郎さん(59)は「ざっと見たところ、船体に損傷は一つもない。流氷などとの衝突を心配していましたが、ラッキーな航海だったようで安心した。次の船もまた手掛けたいですね」と話した。

2005年6月8日付朝刊より

記事は18年前のものです。
堀江さんは83歳の今年6月にも小型ヨットによる単独無寄港の太平洋横断に成功し、世界最高齢記録を樹立しました。
18年前と同じ新西宮ヨットハーバーには今回も大勢の人が集まり、偉業をたたえました。
残念ながら時間に関する情報は紙面に見つかりませんでしたが、大勢の人が首を長くして待ち続けたことでしょう。

調べた限り最高の待ち時間はこちらでした。

<10時間待ち>
海上の都市 ポーアイ40年
熱狂した、あの日 「夢の島」は今。

 覚えてますか、40年前のあの日。
「ポートピア’81」のことを。
 人工島の街・ポートアイランドを舞台にした、地方博覧会の先駆け。愛称は、ポート(港)とユートピア(理想郷)を掛け合わせた造語だ。会期は3月20日からの180日間。国内外から約1610万人が訪れ、華々しい成功を収めた。
 会場へは「ポートライナー」で。日本で初めて無人運転を実現した新交通システムにわくわくしながら、「見晴らしが最高」とミナトの景色を楽しんだ。
 企業や地方自治体と、世界30カ国以上が出展。海や近未来をテーマに最新技術を駆使したパビリオンが約80ヘクタールの会場に立ち並び、どれを見ようか目移りがした。
 川鉄地球館、神鋼ポートラマ館、UCCコーヒー館…。ダイエーパビリオンのオムニマックスシアターでは、19分の世界一周旅行「ワールドコースター」を上映。映像の世界に入り込むような体験に、最長10時間待ちを記録する人気を博した。
 未来都市の中を走るのはミニ蒸気機関車「アドベンチャー号」。明治の街並みを再現した「異人館通り」を歩くと、タイムトリップしたような気分になった。
 神戸の友好都市、中国・天津からはジャイアントパンダ「サイサイ」「ロンロン」がやって来た。3億円の園舎では連日、鈴なりの老若男女が愛らしいしぐさに喝采を送った。
 あれから40年―。人工島はさらに広がり、時代の波にもまれてきた。「海上の都市」の歩みと今の姿を、1月1日から訪ねます。

(2020年12月31日付朝刊より)

午前中に並んだとしてもアトラクションに入れるのは夕方です。
その行列に家族や友人と並んだことが一番の思い出になっているかもしれません。

人気商品などの数年単位の待ち時間を扱った投稿はこちら

<播州人3号>
1997年入社。行列の写真も今と昔では印象がかなり異なります。現在の写真に必ず映り込んでいるのがスマートフォンです。20年以上前の行列は手ぶらの人ばかりでした。「丸腰」でどうやって待ち続けたのでしょうか。一人でも時間をつぶしやすい時代になったように感じます。

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