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ここは「ソラドコロ」。ニッポンの中心で空を撮る。エモい写真21枚で紹介します

「空が広いな」。約3年前、神戸本社から兵庫県南東部にある人口約4万人の小都市「加東市」へ赴任した時の感想です。播州平野の一角に位置し、嬉野台地と呼ばれる丘陵地も広がり、360度の視界が良好。まちの空は広大で高いのが特徴です。同市を含む周辺の5市1町は播磨地方の北に位置することから「北播磨」と呼ばれます。略称「北播」。農業が盛んで代表的な特産物は高級酒米「山田錦」です。

話は戻りますが、加東に限らず北播は空が広く高い「ソラドコロ」でも。それを物語る一つが奈良時代に編纂された地誌「播磨国風土記」。ここには巨人伝説の記述があり、大男が背伸びをして「空が高い」と喜んだとか。北播には「多可(たか)」という町があるのですが、町名はこの伝説に由来しているそうです

赴任後、交流サイト「ツイッター」の本格運用をスタートさせました。5市1町を管轄する神戸新聞北播総局の記者たちが取材した記事の拡散が目的です。加えて、空のまちをアピールする「地域おこし」も兼ねて空の写真を投稿し続けてきました。taidaonが当時を振り返り、印象的な写真21枚をピックアップします。北播は東経135度の標準時子午線が通っていることなどから日本列島のほぼ中心部。タイトルはずばり「ニッポンの中心で空を撮る」。

2020年10月、パノラマモードで撮影。北播磨の空。とにかく広大です

そして、空といえば雲。その変化もドラマチックです。

2019年8月
2019年9月
2019年9月
2019年6月

時には変わった形の雲の写真も。こちらは空に浮かぶ巨大な卵に見えませんか。それとも繭かな。

2020年9月

こちらは火の鳥(フェニック)が飛び立つような姿。

2019年8月

新海誠監督の大ヒット映画「天気の子」。監督は過去の作品も含め空の描写が美しいですね。「天気の子」で代表的な場面が「かなとこ雲」。積乱雲の一種です。北播滞在中には劇中の雲に似た写真が撮影できました。2枚はいずれも同じ雲。撮影中、夕日が当たり赤く染まりました。

いずれも2020年8月

また、宮崎駿監督の名作「天空の城ラピュタ」。ラピュタは「竜の巣」と呼ばれる巨大な雲に覆われていますが、もしやこの中には…。「ラピュタは本当にあったんだ」。あの有名なセリフが頭をよぎりました。

2020年9月

好天の日ばかりでなく、雨上がりの後は空気が澄み渡りやすく撮影のチャンスです。低気圧が去った直後に撮ったダイナミックな大空を3枚。

2019年9月
2019年10月
2020年7月

映画「未知との遭遇」のワンシーンを思い起こすような雲です。

2020年8月

虹も広大です。この日は二重の虹が出現しました。

2021年
2019年9月

厚い雲と山の稜線の間に夕日が見えた瞬間に撮影。太陽が何か獣の目に見えませんか。

ニッポンの中心だからでしょうか?上空では飛行機雲をよく見かけました。

2020年2月

日々、空を見上げていると珍しい光景に出合うことも。少し貴重なショットも含めて以下、3枚をどうぞ。

下の写真は逆三日月と飛行機が重なる瞬間に撮影。満月をバックにジェット機のシルエットを撮った1枚は見たことがありますが、細い月となるとなかなか。「狙ってました」と言いたいところですが、全くの偶然です。

2019年9月
日没時の光芒。淡い光が刻々と変化し、真夏の日本なのにちょっとしたオーロラを見ているようでした。2019年8月
太陽が三つあるように見える「幻日」。2019年12月。

神戸新聞の本社ビルは神戸ハーバーランドの一角。海のそばにあることからこちらも空が広く、港も一望できます。仕事場の仲間が編集局の窓からよく写真を撮っています。写真が紙面を飾ることも少なくありません。

神戸本社から見える景色を集めた投稿はこちら

〈taidaon〉
編集局映像写真部に在籍。1995年に入社。最初の配属先は同部の前身の写真部。名の通り、写真撮影が主体の部署でしたが、フィルムからデジタルへ。動画も撮影、編集する部署となり名称も映像写真部に。時代の変遷を映す仕事場です。私自身は生まれ育った播磨の地酒を飲むのが毎晩の楽しみ。住まいがある須磨の海や山もこよなく愛しています。

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